【八重山】米兵による性的暴行事件の続発を受け、石垣市と与那国町の七つの女性団体と石垣市民有志の約20人は4日、連名で日米両政府と米軍に対する抗議声明を発表した。被害女性への謝罪と補償、米軍基地の縮小・撤去などを求めた。首相や外務大臣、在日米軍司令官らに郵送する。
石垣市の各団体の代表者が同日、市内で会見し声明を読み上げた。被害者への思いに加え、政府や米軍、報道が弱い全国メディアへの怒りで涙を流す人もいた。
声明は「少女が被害に遭い、恐怖の中にいるのにその尊厳を守れなかったという悔しさと怒りは全県民の思い」と強調した。さらに「基地あるが故に米兵による性犯罪や事件、事故は戦後79年たっても減少することがないのが沖縄の現状だ」と訴えた。
いしがき女性9条の会会長の平地ますみさん(73)は「沖縄の人の命が軽んじられている」とハンカチで目頭を押さえ、声を震わせた。
同会の会員・島村和枝さん(70)は少女の心的外傷後ストレス障害(PTSD)やトラウマが心配だと涙を流し、扱いが小さい全国メディアなどに対し「命の重さが沖縄と中央(東京など)ではこんなに違う」と憤った。
(照屋大哲)