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沖縄の公道使い輸送訓練、日米共同訓練「レゾリュート・ドラゴン24」 うるまから浦添の間 抗議行動も 


沖縄の公道使い輸送訓練、日米共同訓練「レゾリュート・ドラゴン24」 うるまから浦添の間 抗議行動も  国道58号から浦添市のキャンプキンザーに入るトレーラー=29日午前11時53分、同基地ゲート前
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【うるま】28日から始まり8月7日まで沖縄など5県で行われる、陸上自衛隊と米海兵隊による国内最大規模の共同訓練「レゾリュート・ドラゴン24」の輸送訓練が29日午前、うるま市の米軍施設・天願桟橋と浦添市のキャンプ・キンザー間で公道を使って実施された。共同訓練の中止を求める「ミサイル配備から命を守るうるま市民の会」のメンバー2人が、桟橋施設を出ようとするトレーラー2台の制止を試みたが、うるま署員によって道路脇に移動させられた。

 共同訓練は、県内では沖縄本島や宮古・八重山などの六つの島にある20の日米施設で行う。天願桟橋では同日、陸自と米軍から30人超が参加し、港湾内での誘導、検数、通関支援、役務検査等を行う「端末地業務」も実施され、トレーラーにコンテナを搭載する作業なども行われた。

 天願桟橋には午前8時ごろから、陸自隊員や米軍関係者、トレーラーなどが次々に入った。すでに施設内に置かれていたコンテナを積み込むと午前9時55分、3台のトレーラーが動き出した。桟橋出口に急いで駆け付けた市民の会の2人が制止しようとする中、1台が公道へ走りだした。残る2台のトレーラーを市民2人がふさぎ、公道への進行を止めた。

 通報を受けたうるま署員8人が午前10時20分から駆け付け、声をかけながら2人を道路脇に移動させた。その間に2台のトレーラーは桟橋施設から公道に出た。

 市民の会の照屋勝則事務局次長は「南西諸島を拠点とした本格訓練は容認できない。民間施設や公道を使用することも認めるわけにはいかない」と語った。

 正午までに、天願桟橋を出た全てのトレーラーがキャンプ・キンザーに入った。トレーラーが入る際は、ゲート前で抗議をする姿などはなく、日常の一場面のように基地内にコンテナが運び込まれた。

 共同訓練は今年で4回目。うるま市の勝連分屯地に開設された第7地対艦ミサイル連隊が初参加する。

(石井恭子、福田修平)