【岐阜で高橋夏帆】第48回全国高校総合文化祭の郷土芸能部門に出場した南風原高校郷土芸能部は5日、地元・南風原町津嘉山の五穀豊穣(ごこくほうじょう)と無病息災を願う伝統行事「津嘉山大綱曳(ひ)き」を表現した演目を披露した。同校3年で部長の大保舞紗(まいしゃ)さん(17)は「やりきった。今までで一番楽しい綱曳きだった」と振り返った。
演目名は「御願綱(うがんぢな)」。地域繁栄の拝みに始まり、東と西の旗頭を先頭に鉦鼓隊(しょうこたい)や女踊りが列になって会場に歩くスネーイ、棒術の演舞、綱曳き、川に手綱を流して豊作の祈りをささげるまでを表現した。綱曳きの場面は、綱を持たずに動きで表現したが、まるで綱を持っているように見える所作で迫力があった。
同校は7月27日、21年ぶりに開催された津嘉山大綱曳きの行事にも参加した。行事の際に、2年の石垣正城さん(16)は演舞で担当する鉦鼓隊と綱曳きに参加し、本番でも生かした。「行事に携わる人の思いも背負う思いで綱を引く演技をした」と語った。大会の目標に日本一を掲げていて、3位相当の優良賞の結果に大保さんは「悔しい気持ちが大きい」と吐露した。それでも「後輩の育成を頑張って次につなげたい」と前を向いた。