8月30日に本島南東に約460キロ付近の海域で漁船「第八光栄丸」(県近海鮪漁業協働組合所属)が遭難し沈没した件で、救助された乗組員7人が31日午前、第11管区海上保安本部の巡視船で那覇港に戻った。いずれも、健康状態に異常はないという。一方、機関長の男性(69)は行方不明のまま。11管は沈没の原因解明に向け調査を進めるとともに、第八光栄丸が沈没した付近の海域で捜索を続けている。
11管によると、30日午前6時前に発覚した火災を受け、日本人の船長とインドネシア人6人は救命ボートで海上に避難した。当時、機関長の姿は確認されなかったという。その後、付近を航行中だったバミューダ籍の液化天然ガス輸送タンカーに救助されて本島方向に搬送。翌31日午前1時半ごろ、本島から約260キロ付近で11管所属の巡視船「はりみず」がタンカーに近づき、乗組員は巡視船に移乗して再び本島を目指した。
巡視船は31日午前9時20分ごろ、那覇市港町の那覇港新港埠頭に着岸。乗組員は外国籍のタンカーに救助されたため、入管と検疫の検査を受け、同10時20分ごろに上陸した。
11管は引き続き、第八光栄丸が沈没した海域で、巡視船や飛行機による機関長の捜索を続ける方針。沈没までの状況の聞き取りは、乗組員の疲労や精神状態を考慮し、1日以降に実施するという。