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希少種密猟防止へ 県や市町村など 国頭パトロール 沖縄


希少種密猟防止へ 県や市町村など 国頭パトロール 沖縄 林道で密猟トラップなどを確認する環境省の職員ら=29日、国頭村内
この記事を書いた人 Avatar photo 池田 哲平

 環境省沖縄奄美自然環境事務所は8月29日夜、やんばる地域の希少種の密猟防止策を話し合う「ヤンバルテナガコガネ等密猟防止協議会」を国頭村で開いた。協議会後は、警察や県や市町村などと合同で国頭村内のパトロールを実施。約30人が参加し、希少な動植物を採取する人や昆虫採集用のトラップが仕掛けられていないかなどを見回った。

 やんばる国立公園内では、今年3月、希少種ヤンバルテナガコガネの密猟が疑われる事案が発生したほか、公園内外でトラップも数件確認されている。パトロールは四つのグループに分かれ、林道などの見回りを実施した。巡回中に見られた希少な動植物、林道付近に止められた車両などについて報告があった。

 同事務所の永長大輔野生生物課長は「希少動植物は1匹でも捕られると、生態系への被害が大きくなる。1匹たりとも捕られることがないよう、パトロールを強化したい」と話した。

 国立公園内では、県や国頭3村(国頭、大宜味、東)の行政、地域住民、環境省などによって、年間500回のパトロールするなど、対策を強化している。県環境部自然保護課は、野生生物の違法採集や密猟防止を目的に、8月25日から10月27日までの約2カ月間、県営林道の一部区間で夜間通行止めを実施している。

 (池田哲平)