9月29日夜に読谷村渡慶次の公民館で開かれていた祭り会場付近の路上で発生したひき逃げ事件で、県警は自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)と道交法違反(救護義務違反、事故不申告)の疑いを視野に、車の所有者の男性=読谷村=を重要参考人として行方を追っている。事件当時、男性が車を運転していたとみている。殺意を持って運転していた可能性があるとして、殺人未遂容疑も視野に捜査を進めている。
嘉手納署によると、公民館前の道路にいた祭りの見物人に向かって車が突っ込んだ。10代の女子中学生2人と50代の男女の計4人がけがを負い病院に搬送された。50代女性は骨盤や太ももの骨折などの重傷を負い、ほかの3人は軽傷だという。
車は付近に止まっていた車5台にも接触し、現場から逃走したとみられる。30日午前0時ごろ、事件に使用されたとみられる普通乗用車が村内で見つかった。車内に人はおらず、ドアなどが破損し、乗り捨てられていたという。
関係者によると、事件発生前には、祭り会場付近で重要参考人の男性がトラブルになっている姿が確認されていた。嘉手納署は事件発生直後、周辺一帯で緊急配備を敷き、車の行方を追った。署は村内の小学校の通学路で登下校時に警察官を配置するなどし、警戒を続けている。