1944年10月10日に米軍が本島各地を無差別に空襲した「10・10空襲」の被害や影響を紹介する企画展を開催している那覇市歴史博物館は5日、空襲を経験した片岡千代さん(94)によるギャラリートークを同館で開いた。
県立第二高等女学校2年生だった片岡さんは、1日の空襲で旧那覇市の約9割が焦土と化した当時を振り返り「今の若い人たちに私たちが経験した戦争の厳しさや惨めな体験をさせたくない」と平和の尊さを語った。
片岡さんが人前で戦争体験を語るのは初めて。片岡さんの弟で戦時中2歳だった長嶺善進さん(82)は「姉の話を聞けてとても良かった。戦争はどんな形で起きても惨めな思いをするのは庶民。絶対やってはいけない」と語った。
(嘉陽拓也)