国立琉球大学の50代の男性教授が公開講座に参加する企業や団体関係者に対する「非常勤講師」の学内推薦に伴い、研究支援名目で数百万円の寄付を受けていた疑いがある件で、男性教授が2023年4月から24年9月まで大学側が把握していない講座を複数回開いていたことが5日までに関係者への取材で分かった。関係者によると、大学側は、教授がこの期間中に学内推薦の見返りとして寄付を受けていた疑いがあるとして調査しているという。
関係者によると、男性教授は23年4月から24年9月にかけて、大学に報告せずに「公開講座」と称する講座を複数回開いていた。講座には、企業や団体の関係者らが講師として参加しており、教授は、参加した講師に大学の非常勤講師の学内推薦と引き換えに寄付を募っていた疑いがあるという。
大学関係者によると、「公開講座」の開催には大学側への届け出と承認が必要だが、教授はいずれも行っていなかったという。
非常勤講師の選考については、公募や学内推薦で選ばれた候補者を教授会などで資格審査した上で、学長が採用の可否を決定する。
一方、大学関係者によると教授は、自身が権限を持つ学内推薦に当たって、大学内では本来条件づけられていなかった自身の講座への参加や、大学を通した自身の研究支援名目の寄付を推薦の条件としていた疑いがあるという。