日米共同統合演習「キーン・ソード25」に参加していた陸上自衛隊の輸送機V22オスプレイが27日に陸自与那国駐屯地(与那国町)で機体の一部を損傷させた件を受け、防衛省は28日までに、今演習にオスプレイを使用しないことを決めた。予定していた負傷者の輸送訓練などは別の機種で代替することを検討している。原因究明に向け、陸自の航空事故調査委員会は28日、与那国島に委員を派遣した。
陸上幕僚監部は27日、陸幕副長を委員長として航空事故調査委員会を設置した。搭乗者からの聞き取りや機体の状況確認を実施する。陸自は部隊で対策を徹底して安全が確保されるまでの間、オスプレイの飛行を見合わせることにしている。
林芳正官房長官は28日の記者会見で「陸自オスプレイの飛行は、安全が確保されてから行う。地元の不安や懸念を払拭するため、引き続き沖縄県を含む関係自治体へ丁寧に説明していく」と述べた。
27日、共同演習で与那国駐屯地に飛来していた陸自オスプレイ1機が、同駐屯地内で離陸しようとした際に機体が左右に振れて不安定な状況となり、左翼下部が地面と接触して機体が損傷した。
(明真南斗)