【嘉手納】米軍嘉手納基地への米軍無人偵察機MQ9の配備計画を巡り、1機目の機体が13日午後9時10分ごろ、嘉手納基地に着陸した。MQ9は「1年限り」の措置で鹿児島県の海上自衛隊鹿屋航空基地に一時展開されていたが、嘉手納に移駐した。嘉手納への配備は無期限で、常駐機化する見通し。嘉手納基地は13日、週明けの16日に同基地内に運用部隊の第319遠征偵察飛行隊を立ち上げると明らかにした。
MQ9は嘉手納基地には合計8機が配備される計画。今後数週間で残りの機体も到着し、空中偵察活動を開始する。
嘉手納基地は配備計画について、「日本の防衛省との緊密な連携の下、空中偵察作戦を実施する」としている。
防衛省によると、配備は南西諸島でのISR(情報収集・警戒監視・偵察)活動の強化が目的。
一方、嘉手納基地への航空機の追加配備は、基地負担の軽減と逆行する動きになる。
MQ9の配備計画について沖縄市、嘉手納町、北谷町でつくる「嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会」(三連協)は今後、対応を協議する方針。現状は三連協の中でも自治体ごとで配備について容認、反対、注視と立場が異なっている。 (島袋良太)
県は配備を問題視、周辺3市町は立場に差
米軍の無人偵察機1機が米軍嘉手納基地に飛来したことについて、玉城デニー知事は13日、コメントを発表し「地元に対する事前の十分な説明がなされないまま、(県への説明から)わずか1週間での飛来であり、残念であると言わざるを得ない」と指摘した。「同機の配備は基地負担軽減と逆行する」と問題視し、県民の安全・安心を確保するため「国に対して強く申し入れる」とした。
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