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無人機「MQ9」の武装搭載を否定せず 防衛省、将来の仕様変更に含み


無人機「MQ9」の武装搭載を否定せず 防衛省、将来の仕様変更に含み 沖縄に飛来した無人偵察機MQ9(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 明 真南斗

【東京】米軍嘉手納基地配備に向けた移駐が進む無人偵察機MQ9の攻撃機能を巡り、木原稔防衛相は24日の会見で、仕様を変更しなければ武器を搭載できないとした上で「現時点で武器を搭載する計画があるとは承知していない」と説明したが、緊急時の武装の可能性は明確に否定しなかった。防衛省担当者は本紙の取材に「有事を含めて将来にわたって仕様を変えないと言い切ることは難しい」と語った。
 武装の可能性を否定できない背景として、担当者は1年間の期限付きだった鹿屋展開と異なり、嘉手納基地への配備は期限が設けられていないためだと説明した。
 防衛省は海上自衛隊鹿屋航空基地へのMQ9一時展開に当たって資料に「情報収集用の仕様で、武器は搭載できず、攻撃用に使用できない」と明記していた。
 木原防衛相は会見で「嘉手納展開に際して機体の仕様が変更されたとは承知していない」と強調した。「仕様の変更がある場合には情報が入手できる。現時点で全くない」と述べた。その上で「仮定の話」としつつ「何か前提条件が変わった場合には、丁寧に説明する」と語った。
 防衛省は、仕様変更に「相当の時間を要する」と説明しているが、仕様変更にどれだけ時間を要するのかや日本国内で可能かどうかについて「運用に関わる」として回答しなかった。 (明真南斗)