自民現職・末松氏が出馬断念 24年沖縄県議選名護市区 保守系は比嘉氏に一本化


自民現職・末松氏が出馬断念 24年沖縄県議選名護市区 保守系は比嘉氏に一本化 県議選への出馬断念を決めた現職の末松文信氏(左)と後継に指名された比嘉忍氏=10 日、名護市
この記事を書いた人 Avatar photo 池田 哲平

 【名護】2024年の県議会議員選挙を巡り、現職の末松文信氏(75)=沖縄・自民=は10日、名護市内の事務所で記者会見し、立候補を断念すると発表した。定数2の県議選名護市区には、市議会与党会派「礎之会(いしじのかい)」の比嘉忍市議(56)も立候補を表明しており、末松氏の出馬断念で、保守系候補は比嘉氏に一本化される形となった。末松氏は来年6月の任期満了後について「一市民として頑張りたい」と述べ、政界から引退する考えを示した。

 末松氏は「同じ保守系から2人立候補することにより、名護市の政治基盤に亀裂が入り、禍根を残すとの指摘があった。一本化に向けて模索してきたが、兆しが見えない状況の中で、諸般の情勢を総合的に検討した結果、断腸の思いではあるが、立候補を断念することにした」と述べた。後継として比嘉氏を指名した。

 末松氏は6月に自民党県連から公認を得ていたが、同県連名護支部内では、比嘉氏を推す声も強く、保守分裂の可能性も高まっていた。同支部や、自民衆院第3区支部内で水面下の調整を続けた結果、末松氏が立候補の断念を決断した。県連会長代行の役職は引き続き務める。会見には比嘉氏のほか、渡具知武豊名護市長、島尻安伊子衆院議員らが同席した。

 末松氏は名護市副市長などを経て、2012年6月の県議選で初当選し、現在3期目。

 県議選名護市区には、県政与党で「オール沖縄」勢力の現職・山里将雄氏(66)=てぃーだ平和ネット=も立候補を予定している。

(池田哲平)

これまでの経緯は?

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