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デニー知事「子どもへの支援厚く」 公約の給食無償化へ調整開始も、時期は示さず 24年度の県当初予算案を発表


デニー知事「子どもへの支援厚く」 公約の給食無償化へ調整開始も、時期は示さず 24年度の県当初予算案を発表 玉城デニー知事〔史料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 梅田 正覚

 玉城デニー知事は7日、県庁で開いた会見で2024年度当初予算案について発表した。24年度から現行の子ども生活福祉部と保健医療部を改編して「こども未来部」を新設することから、「子どもへの支援を厚くしていく」と強調した。一方、県は知事選の公約で掲げた「給食費無償化」を踏まえて24年度当初予算には市町村への事務説明や調整などに要する予算500万円を計上。玉城知事は「必ず実現に向けて25年度には道筋を見いだしていきたい」と述べたものの、開始時期は示さなかった。

 24年度は「県こども計画」の策定に向けて1300万円を計上したほか、小中高教員の事務を支援する業務支援員を配置する対象校を136校から294校に拡充するための予算として4億5900万円を盛り込んだ。

 当初予算案の総額は新型コロナウイルス対策となる病症確保事業や無料PCR検査事業、「Gotoおきなわキャンペーン」が終了したことで前年度比2・2%(193億円)減となる8421億円規模となった。3年連続の8千億円規模となった。

 22~23年度は数百億円規模の新型コロナ対策費が盛り込まれていたが、24年度は約6億円にとどまった。会見に同席した宮城力総務部長は「コロナ対策費をのぞいて8千億円を突破する実質的な予算規模は県では初めて」と説明した。要因として、県税が前年度比2・0%(30億円)増の1494億円で、過去最高と見込まれることや財政調整基金を200億円取り崩したことを挙げた。

 近年、高補助率の一括交付金が減額傾向にあることから、23年度から補助率は上がるものの中央省庁が募集する事業獲得を強化している。24年度は前年度から19億円増の25億6千万円を盛り込んだ。県債残高は前年度比4・5%(238億円)減の5102億円を見込む。 (梅田正覚)