国、うるま市の用地取得断念も 陸自訓練場計画の反対集会、自民党県連は自主参加 沖縄


国、うるま市の用地取得断念も 陸自訓練場計画の反対集会、自民党県連は自主参加 沖縄 陸上自衛隊訓練場整備候補地となっているゴルフ場跡地と周辺に広がる住宅地=2月13日、うるま市石川
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 うるま市石川のゴルフ場跡地で計画されている陸上自衛隊の訓練場整備について、計画の断念を求める市民集会が20日、開催される。石川地域をはじめとした県内での反対の広がりを受け、防衛省内では現行の予定地での土地取得自体も困難との見方が強まっている。その場合、本島内の別の場所に訓練場を確保することを模索する。

 18日に木原稔防衛相に土地取得の断念を含め計画の白紙撤回を求めた自民党県連は19日、市民集会には組織として参加しないことを決めた。所属議員個々の参加は「自主判断に任せる」と結論付けた。同日、県連の議員総会後に島袋大幹事長は「県連、県議会自民会派として、既に高い位置で(政府に)直接申し入れをしている」と説明した。

 訓練場の整備計画については、2023年12月に2024年度予算案に計上されることが判明し、住宅地や県立石川青少年の家に近接していることから、地元を中心に生活環境を破壊されることを懸念する強い反対の声が上がっている。

 地元住民を対象にした説明会で防衛省は、空包を使った訓練をしないことなど訓練内容を変更するとした。しかし、整備計画の撤回を求める声は強く、3月にうるま市自治会長連絡協議会が理事会で反対決議を全会一致で採択。中村正人うるま市長も白紙撤回を要求した。

 うるま市議会は19日、計画予定地の旭区が出した断念を求める請願などを全会一致で可決。県議会は7日に白紙撤回を求める意見書を全会一致で可決した。

 (金盛文香、佐野真慈、明真南斗)