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沖縄県職員51人を訓告 不適切な事務処理で大量処分 問題視受け異例の対応


社会
沖縄県職員51人を訓告 不適切な事務処理で大量処分 問題視受け異例の対応 沖縄県庁(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 梅田 正覚

県は28日、2022年3月から23年10月にかけて発生した不適切な事務処理9件に関わった職員延べ51人を訓告処分にしたと発表した。被処分者のうち課長級以上の管理職は17人含まれ、中には部長級もいる。県は通常、地方自治法に基づく懲戒処分を下した場合は処分を公表してきたが、今回は県議会や報道機関で問題視されたことから、訓告処分でも法定外の措置となる異例の公表に至った。一度に51人への訓告処分も異例の対応となる。

これら被処分者の部局別内訳は土木建築部が男女31人、総務部が男性11人、保健医療部が男女9人だった。

不適切な事務処理の一例は、港湾改修事業の国庫債務負担行為の設定を怠ったことにより、国から得られるはずだった補助金を得られず、一般財源から約2億3114万円を穴埋めした事案などがある。

一連の不適切な事務処理を受け、1月から3月まで毎月15%の給与減額をしている玉城デニー知事は「制度や手続きの理解不足、報告・連絡・相談の欠如、新型コロナ対応などによる業務負担の影響などが原因」として、審査の結果、懲戒処分ではなく、訓告処分に至ったとするコメントを発表した。再発防止に向け「報告・連絡・相談の徹底、組織体制強化と会計専門人材の育成、新財務会計システムによるチェック機能の強化などの対応を進める」とした。

同時に、県議会本会議の休憩中に会派室で飲酒した男性職員2人にも訓告処分を下した。

一方、県は28日、適正な手続きを取らずに約18日間無断欠勤をしたとして、子ども生活福祉部の30代男性主任を3カ月間、10%減給する懲戒処分を下した。

(梅田正覚)