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【イメージ図】有事の際、多良間から1000人、2日で移送 国がモデル案 熊本で1カ月滞在


【イメージ図】有事の際、多良間から1000人、2日で移送 国がモデル案 熊本で1カ月滞在 多良間村(資料写真)
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 台湾有事といった非常事態に備え先島諸島から九州各県と山口県に約12万人を避難させる計画を巡り、政府がまとめたモデルケースの概要が判明した。

 多良間村の住民ら約千人を最長2日間で空路と陸路で熊本県八代市に輸送し、約1カ月間受け入れる内容。政府関係者が31日明らかにした。国民保護法に基づく避難計画を巡り、避難元と避難先の自治体対応の具体策をまとめたのは初めて。今後、各自治体の避難計画策定に活用する。

 計画は、他国による武力攻撃の可能性がある「武力攻撃予測事態」が発生したと想定。多良間村住民を空路で鹿児島空港(鹿児島県霧島市)に運び、バスで八代市まで移動させる。市内8カ所の宿泊施設に分かれて滞在し、住民は集落ごとに宿泊できるよう調整する。

 市総合体育館には多良間村の役場機能を置く。避難者の食料や生活必需品といった物資は協定を結ぶ小売業者などから確保する。避難長期化の場合に必要となる子どもの教育機会や避難者の就労先については、今後の検討課題としている。

 約12万人の避難計画は、まず避難元と避難先の自治体を確定させた上で、移動手段や宿泊施設、生活物資確保に関して自治体間で協議して策定する。内閣官房に設置した検討班が調整役を担い、2024年度にまとめる方針だ。