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政策訴え 各地奔走 沖縄県議選、告示後初の週末


政策訴え 各地奔走 沖縄県議選、告示後初の週末 支持者と固い握手を交わし、支持を訴える候補者=8日、本島中部
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 6月16日投開票の第14回県議会議員選挙は8日、選挙期間中初の週末を迎えた。候補者は人通りの多い街頭や屋内での演説を通して強く支持を求めた。無投票となった石垣市区をのぞく12選挙区で、46議席を巡って73人が激しい選挙戦を展開する。石垣市区以外での期日前投票も始まり、多くの有権者が一票を投じた。

 新型コロナウイルス感染症が拡大していた前回2020年の県議選では、候補者は感染防止のため有権者と接触を避けた。新型コロナの5類移行から1年がたち、今回は期日前投票の会場近くの街頭や建物に支持者を集めて、演説や握手などを通して直接触れあった。ある候補は「前回はコロナ禍で有権者の反応が見えにくかったが、今回は思いが直接伝えられて手応えを感じる」と話した。

 県が6日に発表した2023年度「沖縄子ども調査(0~17歳)報告書」では、回答者の約9割が物価高騰で生活苦に陥っている状況が示された。県議選でも多くの候補者が県民生活支援の実現を公約に掲げている。

 国政での自民派閥による裏金問題の影響も注目される。那覇市内で開かれた自民候補の集会で支持者は現状を「逆風」と表現し、選挙運動の強化と引き締めを強く訴えた。

 今回の県議選は玉城デニー県政の中間評価にも位置付けられる。

 本島中部で演説した与党系候補は「玉城県政を支える議席を多数にするために県議会に送ってほしい」と訴えた。

 自民候補の集会で登壇した応援弁士は「2年後の知事選での県政奪還に向けて負けられない前哨戦だ」と訴えた。

 この日は時折雨が降る中、ある候補者は自転車で選挙区内を回り支持を呼びかけた。街頭で子どもの貧困が社会問題となっていることに触れ「沖縄の子どもの未来のために必ず当選に向けて頑張る」と声を張り上げた。

 娘を連れて期日前投票に訪れた浦崎朋子さん(42)=南風原町=は「当選者には教育面の取り組みに期待したい」と語った。

 (’24県議選取材班)