現職と新人3人が立候補 16日投開票の糸満市長選、「南部病院」跡地利用が争点


現職と新人3人が立候補 16日投開票の糸満市長選、「南部病院」跡地利用が争点
この記事を書いた人 Avatar photo 岩切 美穂

 【糸満】任期満了に伴う糸満市長選が9日、告示された。届け出順に、前市議で新人の賀数郁美氏(40)、元県議で新人の上原正次氏(68)、前市議で新人の新垣勇太氏(39)、2期目を目指す現職の當銘真栄氏(58)のいずれも無所属の4氏が立候補を届け出た。投開票日は16日で、県議選、糸満市議補選と同日のトリプル選挙となる。

 南部病院跡地利用の在り方などを争点に、再選を目指す現職に新人3氏が挑む構図だ。市政継続か刷新かが焦点となる。

有権者に訴える賀数郁美氏=9日午前、糸満市兼城
有権者に訴える上原正次氏=9日午前、糸満市喜屋武
有権者に訴える新垣勇太氏=9日午前、糸満市潮崎町
有権者に訴える當銘真栄氏=9日午後、糸満市武富

 賀数氏は兼城交差点で出発式を開いた。掲げる子育て費無償化に触れ「広がれば沖縄が変わるし日本が変わる。糸満から始めよう」と訴えた。

 上原氏は双子橋交差点で出陣式を開き、「課題山積の現状を変え新しい糸満をつくる。夜間救急センターをつくり、市の医療を取り戻す」と述べた。

 新垣氏は潮崎交差点で出陣式を開き、「市民の負担を減らすために政策を掲げた。勝つことができれば間違いなく市は変わる」と力説した。

 當銘氏は武富公民館で出陣式を開き、「全市民が『住んでよかった』と言える市へ全力で取り組む。2期目に押し上げてほしい」と力を込めた。

 1971年の市制施行以降、市長選に4人が立候補するのは92年に続き2度目で最多。期日前投票は10日から、市役所で始まっている。市の選挙人名簿登録者数は8日現在、4万8677人(男性2万4420人、女性2万4257人)。 

(岩切美穂)


賀数郁美氏(かかず・いくみ) 1983年6月生まれ。市真栄里出身。県立南部商業高卒。壺屋焼の窯元で修行後、カフェ経営などを経て2021年の市議選で初当選。市長選出馬のため、今月3日に市議を辞職。

上原正次氏(うえはら・まさじ) 1955年8月生まれ。市糸満出身。糸満高卒。製麺所勤務を経て、2009年に糸満市議に初当選。2期目途中の16年、県議選に出馬して当選し、1期務めた。

新垣勇太氏(あらかき・ゆうた) 1984年12月生まれ。市糸満出身。国際武道大卒。中学校臨時教諭や会社員を経て、2016年の市議補選で初当選。市議3期。市長選出馬のため、今年3月末で市議を辞職。

當銘真栄氏(とうめ・しんえい) 1966年5月生まれ。市武富出身。糸満高卒。畳店勤務を経て2013年から糸満市議2期。20年3月、市長選出馬のため市議を辞職し、同年6月の市長選で初当選した。