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【記者解説】投票率50%割れ、常態化も懸念 新型コロナの影響なく、若者低調 沖縄県議選


【記者解説】投票率50%割れ、常態化も懸念 新型コロナの影響なく、若者低調 沖縄県議選
この記事を書いた人 Avatar photo 當山 幸都

 16日投開票の県議選の投票率は45.26%で、これまで過去最低だった前回2020年をさらに下回った。前回のように新型コロナウイルス感染拡大という特殊要因はなく、有権者の半分以上が投票しない状況が今後の各選挙でも常態化することが懸念される。

 1972年の第1回県議選以降、投票率は76年の82.28%をピークに低下傾向が続く。04年に初めて60%を切り、12年には52.49%まで落ち込んだ。16年は53.31%とやや持ち直したが、コロナ禍に入った20年は16年から6.35ポイント下落。今回はさらにそれを下回った。
 今回、期日前投票は投票率にして過去2番目に高い割合を占めた。ただ、各選挙で期日前の期間中に投票する有権者は増加していて、全体の投票率の底上げにつながっているわけではない。

 投票率は、若い世代ほど低い傾向がある。より身近な地域の代表である県議を選ぶ選挙に有権者の半分以上が関わっていない事実は、候補者に魅力ある政策を提示できているのか、従来の街宣や「決起大会」などの運動で関心を広げられているのかなど、多くの課題を突きつけている。

 (當山幸都)