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【記者解説】當銘氏続投、将来を見据えた「成長戦略」に期待 糸満市長選


【記者解説】當銘氏続投、将来を見据えた「成長戦略」に期待 糸満市長選 再選の報にガッツポーズする當銘真栄氏=16日午後11時43分ごろ、糸満市の武富公民館
この記事を書いた人 Avatar photo 岩切 美穂

 2020年の糸満市長選で、前市政を1期で刷新させた市民は今回、當銘真栄市政の続投を選んだ。「発展を止めてはいけない」との訴えと、約20年にわたり児童の登校見守り活動を続ける地道な活動や実直な人柄が、根強い支持につながった。

 厳しい戦いだった。當銘氏を4年前擁立した上原正次氏が対抗馬に名乗りを上げ、新垣勇太氏や賀数郁美氏も現市政を批判し出馬表明した。

 選挙戦では出身地の兼城地域とともに、上原氏や新垣氏の地盤で大票田の糸満の票も手堅く押さえた。元市長で後援会長の上原裕常氏の門中の縁など組織力で固めた。

 終盤は、老朽化した市社会福祉協議会の施設建て替えを、新垣氏や賀数氏が市議会で否決したことも強調。国の補助金を積極活用して施設整備を進める當銘氏の方針が、一定の支持を集めた。

 将来を見据えた成長戦略と確かな実績が求められる2期目。掲げた政策を着実に進めるには、市議会の協力が不可欠だ。補選を経た市議会の構成にも注目が集まる中、當銘氏の議会対応の手腕も問われる。

 (岩切美穂)