【全文】玉城デニー知事、沖縄「慰霊の日」を迎えメッセージを発信 正午の黙とう呼びかけ


【全文】玉城デニー知事、沖縄「慰霊の日」を迎えメッセージを発信 正午の黙とう呼びかけ 玉城デニ―知事
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 本日、「慰霊の日」を迎えるに当たり、全戦没者のみ霊に対し、謹んで哀悼の誠をささげます。
沖縄は、先の大戦において、一般住民を巻き込んだ凄惨な戦闘の地となり、多くのかけがえのない尊い生命と、美しい自然、財産及び貴重な文化遺産を失いました。

 終戦から79年もの月日が流れましたが、今なお、その傷痕は癒えることはなく、戦争で犠牲になられた方々のみ霊に対する哀悼の念は、一層深まるばかりです。

 私たちは、沖縄戦をとおして、戦争の愚かさと平和の尊さを学びました。戦争体験者が苦しくも語り継いでいただいた戦争の実相と教訓を、次の世代へ正しく伝えるとともに、平和を願う「命(ぬち)どぅ宝」という「沖縄のこころ」を世界に発信し続けることで、平和な社会を築きあげることが、私たちの使命であり、大きな責務であります。

 「慰霊の日」は、この冷厳な歴史的事実を厳粛に受け止め、戦争による惨禍が再び起こることのないよう、人類普遍の願いである恒久平和を希求するとともに、戦没者の霊を慰める日として定められています。

 県民の皆様には、御家族や御友人と共に戦没者を追悼し、平和を誓う日としていただきたいと思います。

 本日は、沖縄県の主催により糸満市摩文仁の平和祈念公園において午前11時50分から「令和6年沖縄全戦没者追悼式」を開催します。

 それぞれの家庭や職場においても、正午の時報に合わせて戦没された方々のみ霊に1分間の黙とうをささげてくださいますようお願いいたします。