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来月上旬、くい打ち試験 辺野古護岸造成 作業船で手順確認


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、防衛省が7月上旬にも、大浦湾側の現場海域でくい打ち作業の試験を行うことが26日、政府関係者への取材で分かった。防衛省は8月1日以降に本格工事に着手する方針で、新たな護岸造成に向け、作業船を使って手順を確認する。

 辺野古の工事は、埋め立て海域を囲む形でコンクリート製の護岸を整備し、その内側に土砂を投入していく。

 政府関係者によると、7月上旬に予定される試験は、この護岸を造るためのもの。

 県と沖縄防衛局は2月以降、環境保全などについて協議を続けてきたが、今月18日、防衛局は本格工事の開始を通告。玉城デニー知事は「協議が調っていない中で、一方的に示されたのは遺憾だ」と批判している。

 防衛省は1月、準備工事の位置付けで、大浦湾側で護岸造成用の材料仮置き場となる海上ヤード設置工事を始めていた。

 大浦湾には軟弱な地盤が広がり、改良のために砂を固めたくいを海面から70メートルまで打ち込む計画になっている。軟弱地盤は最深で海面から約90メートルの位置にあるとされ、前例のない工事で難航も予想される。