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北大東レーダー配備、来春着手 防衛省が村に調査結果報告 沖縄


北大東レーダー配備、来春着手 防衛省が村に調査結果報告 沖縄 説明を終えて村長室から出る防衛省の職員と沖縄防衛局幹部ら=27日、北大東村役場
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 北大東村への航空自衛隊の移動式警戒管制レーダー配備計画を巡り、防衛省と沖縄防衛局の幹部らは27日、北大東村役場を訪れ、配備に向けて進めてきた調査の結果、村内への配備を決定した旨を同村の鬼塚三典村長や村議会議員に報告した。

 村によると、関連施設の工事着手は2025年4月から5月の予定だと報告を受けたという。防衛省は28日にも村への報告内容を正式に発表するとみられる。

 鬼塚村長は「(2回目の)住民説明会をもって正式に受け入れを表明したい」と防衛省に伝えたと話した。

 住民説明会の開催日時は、防衛省が現在、検討中としている。早ければ7月中にも開催される見込み。

 今後の配備計画としては、30人程度の自衛隊の部隊が駐在する。駐在開始の時期は未定だが、移動式警戒管制レーダーが先に配備され、関連施設の設備を整えながら、来年~再来年には隊員の配置が予定されているという。関連施設の完成には4年程度かかる見込みとの報告があったという。

 防衛局は27日、県に対しても、北大東村へレーダーを設置する考えを伝えた。県側は、住民に対して丁寧に説明するよう申し入れた。

 北大東村へのレーダー配備計画を巡っては、村議会や村の誘致を受けて防衛省は配備の検討を始めた。23年6月には「適地」と判断して村や村議会に伝達した。同7月に住民説明会を開き、基地の設置を検討していると明らかにした。島の北東部と南部の2カ所が候補地と示されていた。防衛省は24年度中に土地取得を始める予定。

 (田中芳、知念征尚)