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新紙幣、どう変わる? 最新の偽造防止技術施す<ニュースはじめの一歩>


新紙幣、どう変わる? 最新の偽造防止技術施す<ニュースはじめの一歩> 新紙幣の表面の見本。上から1万円札、5千円札、千円札
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

  7月3日に始まる新紙幣の発行。これまでとどう変わるんだろう。

  日本の紙幣は1万円札、5千円札、2千円札、千円札が発行されています。今回、1万円札と5千円札、千円札の3種類を刷新します。

 3種の紙幣には肖像画がデザインされています。新紙幣では1万円札が日本の資本主義の父とされる実業家の渋沢栄一、5千円札は女性教育の先駆けとなった教育家の津田梅子、千円札は近代医学の基礎を築いた微生物学者の北里柴三郎が顔となります。裏面も変更され、1万円札に東京駅の建物、5千円札に藤の花、千円札に葛飾北斎の富嶽(ふがく)三十六景が採用されました。

 紙幣の刷新は20年ぶり。前回の変更は2004年、前々回が1984年でした。決済のキャッシュレスが進む中でもお札の需要は根強く発行高は年々増加しています。国は偽造防止対策を強化し、偽札作りを防ぐことを目的に定期的にデザインを変えています。

 新紙幣には3Dホログラムなど最新の偽造防止技術が使われています。角度を変えると、お札に描かれた人物の肖像の3D画像が回転しているように見えるホログラムは、世界で初めて紙幣に用いられます。

 より高精細な模様によるすき入れ(すかし)も施しているほか、触った際に分かりやすい形として、でこぼこした11本の斜線に統一しています。種類ごとに位置を変えることで券種を識別しやすくする「ユニバーサルデザイン」として識別性向上を図っています。