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「強い沖縄経済」実現を要望 玉城デニー知事と来県の伊東沖縄相が初面談 基地負担減は「所管外」


「強い沖縄経済」実現を要望 玉城デニー知事と来県の伊東沖縄相が初面談 基地負担減は「所管外」 伊東良孝沖縄担当相(左)に要望書を手渡す玉城デニー知事=5日午後、県庁
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 伊東良孝沖縄担当相が5日、就任後初めて来県し、県庁で玉城デニー知事と面談した。玉城知事は「沖縄振興策を国家戦略として一層推進し、強い沖縄経済の実現に向けて取り組んでいただくようお願いする」と要望した。基地問題解決に向け県との対話にも応じるよう求めた。面談で伊東氏から基地問題への言及はなかった。

 石破内閣の閣僚の来県、知事との面談は初。玉城知事は米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設の中断や、2025年度沖縄関係予算の概算要求額以上の確保など、17項目を盛り込んだ要望書を手渡した。

 伊東氏は「沖縄の発展のため、一生懸命頑張る」と述べ、要望書については「しっかり受け止めて精査する」と答えた。一方、沖縄の基地負担軽減や日米地位協定改定の取り組みについては記者団の問いに「私の所管外」と繰り返した。

 伊東氏は中川京貴県議会議長とも面談。中川議長は日米地位協定の改定や「米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキング・チーム」(CWT)など即応性のある事務者協議の場を設けること、沖縄振興策の拡充・強化などを求めた。

 面談に先立って、糸満市の国立沖縄戦没者墓苑や平和の礎、出身地である北海道の慰霊碑「北霊碑」などを回った。

 (石井恵理菜、知念征尚)