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首里城正殿の顔「唐破風妻飾」一部の色変更へ 新たな知見踏まえ、龍に関わる部分を金から赤に 沖縄


首里城正殿の顔「唐破風妻飾」一部の色変更へ 新たな知見踏まえ、龍に関わる部分を金から赤に 沖縄 首里城正殿(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 当銘 千絵

 国の「首里城復元に向けた技術検討委員会」(高良倉吉委員長)は9日、2024年度の第1回委員会を那覇市の那覇第2地方合同庁舎で開いた。正殿の顔となる「唐破風妻飾(からはふつまかざり)」について、平成の復元時は金色だった龍の前脚と胴体にからむ部分の色彩を、新たな知見を踏まえ、火焔(かえん)と同系色の赤(朱色)に変更することを確認した。

 正殿2階にある御差床(うさすか)(玉座)の須弥壇(しゅみだん)に取り付ける木彫刻「羽目板(はめいた)」についても、前回復元時は発色の良い鮮やかなにかわを使用していたが、今回は「漆真塗」を採用する御差床との一体性を優先し、漆彩色を基本とする方針を決めた。今後、彩色試作手板に基づき、配色を決定する。

 防災面では、本年度は23年度にまとめた全体完成時の基本計画を踏まえ、素屋根の撤去から北殿・御庭(うなー)完成時まで、復元段階別の動線などについて具体的な検討を行うことなどを確認した。

 (当銘千絵)