選挙区全てが名護市辺野古の新基地建設に反対する「オール沖縄」勢力と政権与党の自民候補による対決が中心の構図となった今衆院選は、改選前と変わらず、それぞれ2勝2敗となった。オール沖縄は裏金問題による追い風に乗れず、自民は6月の県議選大勝の勢いを生かせなかった。
2025年には参院選、26年には県内政局の天王山となる知事選も控える中、オール沖縄、自民の双方とも課題を残す結果となった。
自民派閥の裏金問題で批判が渦巻く中、オール沖縄には好機と言えた。全国的に自公が議席を減らす中、県内でも批判の受け皿となったが、支持を拡大できなかった。4区では戦略的な候補者調整が機能せず、票の奪い合いになった。組織力の再構築が急務だ。
自民も県議選大勝で生まれた県政奪還に向けた勢いがそがれる敗北となった。有権者には裏金問題への強い不信感が残る。自民県連が最大目標とするのは県政奪還だ。目標達成には、早期に信頼回復できるかが焦点となる。
(佐野真慈)