9月30日に投開票された沖縄県宜野湾市長選で初当選した前宜野湾市副市長の松川正則氏(65)は1日、宜野湾市役所でマスコミ各社のインタビュー取材に応じた。重点政策や米軍普天間飛行場の移設・返還問題への対応などを聞いた。
―当選の受け止めは。
「私自身初めての選挙で、期間も短く大変厳しかった。喜びより重責を改めて感じている。支援者が大変喜んでくれた姿を見て、胸が熱くなった」
―勝因は。
「現在宜野湾市が展開している事業を市民に評価してもらった結果だと実感している。私の行政経験と約6年半の副市長経験、実績を評価してもらった」
―真っ先に取り組みたい重点政策は。
「佐喜真前市長の就任当初から一丁目一番地に位置付ける市道宜野湾11号は国から100%の補助で本年度中に用地を取得し、来年度にはできる。あと屋内体育館の拡張や西普天間住宅地区跡地利用にも取り組む。ソフト面では中学生の海外留学制度の支援拡大や保育士の待遇改善を進めたい」
―普天間飛行場問題への対応は。
「この2年ほどは、米軍機の炎上や墜落など特に事故が多い。普天間第二小の窓落下も言語道断だ。事故が起きるたびに沖縄防衛局や在沖米総領事館などに抗議してきた。感覚がまひしないよう、その都度アクションを起こしたい。市民大会や県民大会という形もあるかもしれない」
「飛行場の5年以内の運用停止を負担軽減推進会議でお願いしていたが、今は会議の開催自体が滞ってしまっている。大変悲しい思いだ。飛行場の被害を一番受けているのは宜野湾市民なので、なんとかしたい。海兵隊や空軍を含め兵員を縮小すれば、基地の面積は減ってしかるべきだ。一首長として飛行場の一日も早い閉鎖・返還を訴え続ける」
―辺野古移設についての考え方は。
「SACO合意から22年が経過しても普天間飛行場が動かない中で、市内では辺野古移設やむなしという意識が高まっている。ただ行政を進める中でバランスを考えると、これだけ対立意見のある問題に対し極端に賛成、反対はできない」
―市の将来ビジョンは。
「経済活性化や福祉、子育て支援などを通して、笑顔が絶えない街づくりをしたい。財源を確保し、頑張って政策を執行していく」