【島人の目】きっと栄光は訪れる


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 7月上旬NHKの日曜討論に前泊博盛沖縄国際大教授がゲスト参加した国際放映を見て感動した。さっそくフェイスブックで私は「豊富な知識、沖縄県民を思う心がにじみ出ていました」と伝えた。前泊さんは「当銘貞夫さんの活躍を、琉球新報の紙面で注目しています。いつもアクティブですね」と返事をしてきた。

 2006年に琉球新報「海外通信員」の編集担当をしていたときに、私が多くの記事やコラムを書いたことを例に挙げ、前泊さんは若い社員記者を激励したとの報告をしてきた。昨年の海外通信員の担当者であった友寄隆哉編集者は「当銘通信員の活発な執筆のおかげで1年無事、役目を果たすことができました」と感謝した。
 6月25日付琉球新報掲載の波照間陽さん(早稲田大・研究員)の記事は好評だった。波照間さんから「沖縄にいる友人が記事を見て、勇気づけられたようです。当銘さまのご支援に感謝申し上げます」とのメッセージをもらった。「波照間陽さんを大きな記事にしたら」と提案したのは新垣毅編集担当だ。「波照間永吉先生の娘さん・陽さんも、当銘さんの記事を契機にどんどん活躍の場を広げているようですね」と座波幸代琉球新報記者からコメントをもらった。
 仲宗根幸市さんが4月25日、交通事故で他界したとの訃報に接し驚いた。「島うた紀行」など沖縄・奄美文化に関する著書が多かった。10年前、沖縄に帰ったときに友人が仲宗根さんが書いた本を私に贈呈したことがあった。私と彼は北山高校で同期であったので、会って歓談したかった。高校卒業以来一度もお目にかかることなく一足先に帰らない人となってしまった。冥福を祈る。
 アイドルグループ「AKB48」の仲谷明香さんが、新著「非選抜アイドル」を刊行し話題を集めている。脚光を浴びる機会が少なかった彼女が至った境地を書いた同書は競争社会を生きる現代人へのエールともなっている。幼いころの両親の離婚、不登校でアニメばかり見ていた中学時代、経済的理由で中途退学した声優養成所などうだつが上がらない少女時代だった。
 だが20歳になったある日突然、人生が開けた、と共同通信は伝えている。私は今でも「底辺の人生」を送っているのだが、笑顔を絶やさず、人のためにやればきっと栄光が訪れると信じている。
(当銘貞夫、ロサンゼルス通信員)