松山に津波避難ビル 翁長那覇市長、建設を明言


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 11日の那覇市長選で4選を果たした翁長雄志氏(62)は12日、琉球新報社で玻名城泰山本社編集局長のインタビューに応じ、今後の市政運営や政界の展望について語った。

翁長氏はこれまで建設に言及してきた、海抜が低い地域での災害発生時の避難拠点となる「津波避難ビル」を、若松市営住宅跡地=那覇市松山=に建設する考えを明らかにした。
 翁長氏が津波避難ビルの具体像を示すのは初めて。
 津波避難ビルへの収容可能人数は千~2千人、建物の規模は40メートル四方程度、4階建てとする方針だ。高さは15~20メートル程度とし、1階部分はスーパーなどに入居させ、収入を建設予算に充てる考えだ。4階は屋上緑化し「通常時もウオーキングなどを楽しめるようなビルにする」とした。
 選挙戦を振り返り、翁長氏は過去2番目の低投票率の中で得票数を2008年の前回選挙より伸ばしたことに言及。高齢者の反応がこれまで以上に良かったとし「オスプレイ配備反対に取り組んだ姿勢が評価されたと思う。戦争中苦労し、現状(基地の過重負担)への思いもあると思う。期待感もあったのではないか」と語った。副市長人事については市議会12月定例会への提案に向け早急に関係者と調整に入る考えを示した。
 周辺から待望論もある2年後の県知事選への出馬については「那覇市のまちづくりでエネルギーを全部燃やしたいという気持ちだ」とし、現段階では考えていないとした。