国際カーニバル、米司令官招待を撤回 事件受け市民感情配慮


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 【中部】24、25日に沖縄市で開かれる沖縄国際カーニバルの実行委員会が15日、同市役所であった。集団女性暴行致傷事件、住居侵入中学生傷害事件と、本島中部で米軍人による事件が相次いだ事態を受け、例年は来賓として開会式に招待している嘉手納基地司令官や同基地広報局長、在沖米総領事への公式招待の撤回を申し出ることを決めた。

司令官を含め米軍人が一外国人としてイベントやパレードに参加することは拒否しないが、市民感情に配慮し、米軍関係者の「招待」は控える形を取った。
 実行委では、委員から「『国際交流』や『友好』がテーマなので、例年通り招待したい」との意見があった一方、「市民感情への配慮が必要だ」との意見もあった。市当局は「事件が相次いだ中で、例年通りやるのはおかしい」との電話を市民から受けた事情を説明。県警からも「このような状況だとトラブルも起こりかねない」と指摘があったことも明らかにした。
 相次いだ米軍人事件を受け、読谷村は米陸軍トリイ基地に対し、3、4日の読谷まつりへの来賓招待を取り消し、軍関係者の来場自粛も求めた。基地を抱える自治体では「米軍人でも大多数は善良で、市民交流まで閉ざす必要はない」との意見もある一方で、相次ぐ米軍人事件で市民イベントにも影響が及んでいる。