「米軍駐留する限り事件繰り返す」 那覇市議会が抗議決議


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 那覇市議会(永山盛廣議長)は20日に開会した臨時会の冒頭で、市内で18日に発生した米海兵隊将校による住居侵入事件など、米兵による事件が県内で相次いでいることに対し、綱紀粛正の徹底を求める抗議決議と意見書を全会一致で可決した。

 決議では、住居侵入した米海兵隊将校が、兵士を「指導監督する立場」だったことに言及。10月の米海軍兵による集団女性暴行致傷事件を受け深夜外出禁止令が出されて以降も、今月2日に読谷村で米空軍兵による住居侵入中学生傷害事件が発生するなど、米兵による事件が相次いでいることに触れ「深夜外出禁止令が再発防止策に全くつながらないことが浮き彫りとなった」と指摘。「米軍が沖縄に駐留している限り事件は繰り返されることがあらためて証明された」としている。
 また、読谷村で発生した住居侵入中学生傷害事件で、藤村修官房長官が「起訴前の身柄引き渡し要請は不要」と発言したことに、「沖縄は日本ではないのかという疑念を県民に抱かせた」と批判した。
 その上で(1)被害者とその家族の心のケア(2)県民が納得できる実効性のある再発防止策(3)日米地位協定の抜本的改正(4)在沖米軍基地の目に見える形での整理・縮小の促進―を求めた。
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