高江支援 広がる思い ヘリパッド・オスプレイ「ノー」


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 【東】米軍北部訓練場の一部返還に伴い東村高江周辺で進められているヘリパッド建設工事、強行配備されたオスプレイの訓練に反対する住民や支援者が座り込む同村高江の現場に、全国各地からアーティストや首長が相次いで駆け付けている。

フェイスブックなど新たな表現で同問題を訴える若者など広い世代が関心を寄せる。訪れた人々は「ノーオスプレイ」「ヘリパッドはいらない」と、住民らの思いを共有する。
 高江に住むヘリパッドいらない住民の会の石原岳さん(41)=東村高江=が企画して今月開かれた「高江音楽祭」には、バイオリニスト勝井祐二さんとSoRAさんの2人、シンガー・ソングライター七尾旅人さん、音楽家の遠藤ミチロウさんが相次いで訪れ、同訓練場ゲート前などで熱唱した。他にも思いに賛同するアーティストらが多数訪れている。
 27日に高江でライブした遠藤さんは出身地の福島県と照らし合わせて語る。「基地も原発も一緒。そこに住む人間のことを考えずに強制的にやろうとしている。怒りが湧いてくる」
 6日のゲート前“演奏会”には「デモする村長」として知られる長野県中川村の曽我逸郎村長の姿もあった。昨年2月に同村でのTPP参加反対デモの先頭に立ち、福島第1原発事故後は国会周辺や長野での脱原発デモなどに参加した。高江の問題については「政府が住民の立場で交渉せず、米軍の意見だけを聞いているのではないか」と現状を憂えた。
 石原さんはフェイスブックやツイッターを使い、オスプレイ訓練や強行されるヘリパッド工事だけでなく、訪れたミュージシャンの情報なども発信し、高江の現状を広めている。「いろんな人がいろんな角度で高江のことを取り上げたらいいと思う。それをきっかけにして高江に来て考えてもらいたい」と話した。(仲村良太)