末吉地盤沈下、工事の影響認める


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 那覇市首里末吉町、安謝川の河川工事現場付近で地盤沈下などが見つかった問題で県南部土木事務所の津嘉山匡技術総括は28日、地盤沈下について「緩い地盤の上に重機が通ったことなどで沈下した可能性がある」と話し、工事による影響を事実上認めた。

今後、住民説明会を開き、内容を説明した上で、工事後に道路を舗装するとしている。
 県南部土木事務所の担当者と調査業者は27日、住民の自宅を直接訪ね、家屋への工事の影響については調査がまとまる12月中旬にも報告することや、工期が1月末までにずれ込むこと、説明会を開催することを伝えた。一方、工事と地盤沈下の関係については住民らに言及しなかった。
 当初は工事終了後に調査結果を報告するとした現場の対応について、津嘉山技術総括は「(終了前でも)調査結果が出たら報告すると聞いている」とした上で「住民とのやりとりについては分からない」と話した。
 5月に住民要望で実施した屋内タイルのひび割れと工事との関係を調べた調査結果について、津嘉山技術総括は「結果は出ているはずだ」と答えた上で「住民からの請求がないと回答できない。住民から要望があったと聞いていないし、現場が把握すること」と話した。
 当初、地盤沈下と工事との影響について答えなかった県南部土木事務所の現場担当者は「報道対応は技術総括がする」と答え、明らかにしなかった。