「大切な人思い歌って」 下地さん、自作曲を指導


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下地暁さん(右端)に、歌に込められた思いなどを質問する児童ら=11月20日、宮古島市の砂川小学校

 【宮古島】宮古島市の砂川小学校で11月20日、同市在住のアイランダーアーティスト下地暁さんによる音楽の特別授業が行われた。同校では、下地さんが作詞作曲した「ひとりじゃないから」を、合唱コンクールで歌うために練習してきた。歌を作った下地さんに合唱を聞いてもらい、制作の背景や込められた思いを教えてもらおうと行われた。

 「ひとりじゃないから」は、2007年ごろに作られた。下地さんのラジオに、将来歌手になりたいという視覚に障がいのある男子中学生がメールを送ってきたことがきっかけで「何か力になりたいと思った」。
 授業では、児童から「どんな気持ちで歌えばよいか」と質問された下地さんが「それぞれが、自分の大切な人のことを思いながら歌えば気持ちが伝わると思う」と話した。合唱する時の心構えとして、声を響かせる意識を持つことや最後まできちんと歌いきることなどを教えた。指導を受けた源河千春さん(11)は「授業を受けて、大切な人のために歌おうと思った」と話した。
 下地さんは「合唱で歌ってもらえるのはとてもありがたい。歌は自分の子どものようなもので、たくさんの人に歌ってもらうことで育ててもらえる」と喜んだ。
 同校の児童らは、23日にマティダ市民劇場で行われた宮古地区小中学校音楽発表会で「ひとりじゃないから」の合唱を披露。小学校の上位3校に入り、県発表会への出場を決めた。