「感動」で心に火を 大槻さん、現場で地域づくり強調


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地域活性化に必要な人材育成の方向性を語る大槻大輔さん=11月28日、名桜大総合研究所

 【名護】やんばる地域づくり人材育成講座(同実行委員会主催)が11月28日、名桜大総合研究所(所長・小川寿美子教授)で開かれ、総務省人材力活性化・連携交流室長の大槻大輔さんが講演し、地域づくりに必要な人材の在り方や育成の方向性を語った。大槻さんは「地域づくりに関わる人材は現場で育てるしかない。

そのためには感動体験で心に火を付けること。工夫しながら考えてほしい」と訴えた。
 大槻さんは地域の活性化に取り組むために求められる人材は(1)多様性(2)リーダー(3)リーダーを支える人材-の三つがあるとし「全員に出番をつくり、トップダウンでなくコミュニケーション能力の高いリーダーがいる。そして体力がいる場面、知識がいる場面などさまざまな場面に応じて主体的に行動する人が求められる」と指摘した。
 その上で育成の方向性を小中高校生や大学生、社会人に分けて「さまざまな実体験を通して感動体験を提供する。人材育成で最大の栄養は感動だ」と強調した。
 また外部人材(ヨソモノ)を起用する時の注意として「地元で当たり前のことを新鮮な目で見ることができる。そうした人が活動しやすいよう受け入れ準備やフォローを十分にする必要がある」と話した。
 講座には市民や自治体職員ら25人が参加した。2月まで地域活性化に成功した県外の講師を招くほか、名護市東海岸での実習を行う。