島井(楽天)故郷に誓う 足で1軍定着目指す


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
楽天入りを前に、「1軍定着を目指したい」と目標を掲げる島井寛仁=3日、那覇市天久の琉球新報社

 今年のプロ野球ドラフト会議で楽天から5位指名を受け、入団を決めた島井寛仁(西原高―ビッグ開発―熊本ゴールデンラークス)が3日、那覇市の琉球新報社を訪れ、プロ入りに向けた意気込みなどを語った。

50メートル5秒6と俊足の島井は「代走でも試合に出て、結果を残して1軍定着を目指したい」と力を込めた。
 球団との契約時に初めてユニホームに袖を通した島井は「プロになったんだと実感した」と笑顔。プロ野球は小学校のころからの憧れの舞台。中学、高校、社会人と野球を続ける中で、そこに立つことを夢見てきた。ドラフトで名前が読み上げられた瞬間は、「今までの思いがあふれ出した」と喜びの涙が頬を伝ったという。
 持ち味の俊足は「誰にも負けたくない」と闘志を燃やす。小学3年のころに学校の先生から勧められて陸上を始め、短距離走には自信がある。それでも足を使った野球に目覚めたのは社会人になってから。「打撃の不調で悩んでいたとき、ほかの選手に負けないものは何かと考えて、(足を使い)速さで出塁するようにした」
 目標とする選手は元阪神の赤星憲広。「相手に警戒されていても走れる選手になる」。赤星と同じく、足を使ってチームに貢献する選手を目指す。楽天には盗塁王に輝いた聖沢諒が在籍する。「タイトルを取った選手が目の前にいるので、しっかりと学びたい」と意欲を示した。
 12月12日に入団発表に臨み、その後は合同自主トレーニング、春季キャンプとプロ入りに向けスケジュールをこなす。「プロでは技術向上はもちろん、人としてもみんなの目標となれるように頑張る」と島井。
 プロを目指す県内の子どもたちに「夢を諦めずに続けることが大事。大変なことも多いけど、それを乗り越えたらそれ以上の楽しさが待っている」とメッセージを送った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 しまい・ひろひと 1990年6月19日生まれ、浦添市出身。174センチ、70キロ。右投げ右打ち。小学2年で野球を始める。捕手、内野手、投手などを経験し、ビッグ開発と熊本ゴールデンラークスでは外野手。中学時代に出した走り幅跳びの県中学記録6メートル81は今も破られていない。