プロ演奏家集結 シュガーホールオーケストラ結成


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プロのオーケストラを前に指揮棒を振る中学生=2日、南城市シュガーホール

 【南城】南城市文化センター・シュガーホールを起点に、クラシック音楽の普及や劇場と地域コミュニティーのつながり強化を目指す文化振興事業「音楽と科学の旅」(主催・南城市、同市文化のまちづくり事業実行委員会)が9月から始まっている。

事業に当たり、県内外のプロ演奏家が集い「シュガーホールオーケストラ」を結成。12月2日には、バックステージツアーと称して、市内外の中学生を同ホールに招待した。
 壇上で演奏する団員の隣に中学生を座らせ、実際に指揮棒を振らせるなど、プロの演奏を肌で感じられるよう工夫した。
 文化振興を通して地域活性化を目指す事業で、文化庁の助成を受けた。これまでに市内の中学校に団員が訪れ、ベートーベン作曲の「運命」を題材に、交響曲の仕組みを解説するワークショップを開催している。
 バックステージツアーでは、指揮者の大勝秀也さんがオーケストラを前に楽器ごとの役割を説明したり、「運命」を楽章ごとに分けて解説した。多数の中学生が壇上に座り、話や演奏を聴いた。
 重厚なクラシック音楽を間近で聴き、実際に指揮台でタクトを振った知念中2年の古謝桃華さんは「(指揮台では)音がきれいに聞こえてびっくりした。クラシックに興味が持てた」と笑顔で話した。
 来年1月20日には、同オーケストラ初の本格的なコンサートを同ホールで開催する。「運命」や市内の中学生がリクエストした人気ポップスなどを披露する。