南風原の「今」描く 12年ぶり町民劇


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第4回南風原町民劇場「むらやー」の一場面=2日、南風原町立中央公民館黄金ホール

 【南風原】第4回南風原町民劇場「むらやー」(同上演実行委員会主催)が2日昼、夜の2回、南風原町立中央公民館黄金ホールで上演された。復帰40年を記念し、12年ぶりの開催。

立ち見も出るほどで、会場に詰め掛けた町民が地元の出演者らの熱演に拍手を送った。
 南風原に住む青年たちを主役にした新感覚ローカルコメディー。地域住民の集会所「むらやー」で行われる「十五夜遊び」への参加をめぐって、地域行事を“ダサイ”と考える若者たちが反発しながらも徐々に地元の魅力に気付き、「伝統」と「新しいモノ」の融合を模索していくという物語。
 同町喜屋武出身のお笑い芸人・仲座健太さんが脚本・演出し、オール町民の出演による舞台となった。「南風原の今」を浮き彫りにしながら随所に笑いもちりばめ、めりはりのある内容。劇中スライドで復帰後の南風原町の変遷を紹介する場面など演出にも工夫を凝らし、観客を引き込んだ。
 観賞した知念トヨ子さん(77)は「町の若者たちが頑張っている姿が良かった」と感想を話した。主役の一人を演じた大城明範さん(21)は「みんなでつくり上げた舞台。演じていて青年会は集落のエンジンだと実感した。今後地域に貢献していきたい」と笑顔を見せた。
 演出の仲座さんは「お客さんに楽しんでいただけてうれしい。町民劇場を次につなげたい」と強調した。(石川理香)