地盤沈下、県が謝罪 首里末吉で住民説明会


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住民説明会で謝罪した儀間真明南部土木事務所長(右から2人目)=11日、那覇市首里の末吉老人福祉センター

 那覇市首里末吉町の安謝川の河川工事現場近くで地盤沈下やひび割れなどが見つかった問題で、県南部土木事務所は11日、那覇市首里の末吉老人福祉センターで住民説明会を開いた。

儀間真明南部土木事務所長は、地盤沈下が工事に起因したものであったことを説明し「きめ細やかさが欠けていた。襟を正してしっかりやっていきたい」と住民らに謝罪した。
 説明会には付近の住民ら17人が集まった。住民からは「地盤沈下は本当に大丈夫なのか」「川幅を広げたことで歩道が狭い。通学路なので危ない」「これまでも説明を求めたが応じなかった。今後も何かあった場合に対応してくれるのか」などと県の対応への不満や苦情が相次いだ。
 県は地盤沈下について、現在毎日実施している調査の結果、地盤に変化がないことや、既に土留め工事をしていることから「今後は家屋への影響はない」と説明。地盤沈下が起きている道路の上は重機を通さないなど、配慮しながら工事を続け、工事後に舗装するとした。狭くなった歩道は、工事後は一定の幅が確保できると説明した。
 また、県は11月に実施した、家屋のひび割れ調査の結果を12月末に公表することや、工事前の事前調査を受けた家屋については、工事終了後にも再度調査し、県の方から調査結果を地権者に公表するとした。
 説明を受けた男性は「沈下しているのに工事を続けるのは、納得がいかない。本当に大丈夫なのか」と不安そうに話した。