2月中旬に収束延期 原油流出事故、回収作業ずれ原因


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 【平安座島=うるま】うるま市与那城平安座で原油流出事故を起こした沖縄ターミナル(三溝芳春社長)は15日、事故の収束について、予定していた1月中旬から2月中旬にずれ込むとの見通しを発表した。

同社は「収束まで異臭や発火の可能性がないとは言えないが、原油の回収によりその可能性はかなり低くなる」と説明した。12月初旬に完了予定だったタンク内の原油回収作業が、18日にずれ込んだため。15日現在、ポンツーンと呼ばれる浮き屋根の浮き部分の中に入り込んだ原油の回収作業を慎重に進めているという。
 原油回収後は、20日から31日にかけて、タンク内の油水を抜き出し、2013年1月から2月中旬にタンク底部に残る残渣(ざんさ)物の回収を行う予定。しかし、浮き屋根を支える支柱の健全性の状況によっては「手順や日程の変動もある」として、さらに収束が遅れる可能性も示している。
 残渣物は油分を含んでいるため、2月中旬の事故収束まで異臭や発火の可能性も残るが、同社は「原油の回収により異臭や発火の可能性は低くなる。万が一、火災時であっても周辺地域まで被害を及ぼすような爆発や延焼は起こらない」との見解を示した。