興南(男子)、那覇西(女子)V 新報旗争奪ハンド


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 ハンドボールの第29回琉球新報旗争奪九州高校選抜大会県予選は最終日の23日、八重瀬町東風平運動公園体育館で決勝を行い、男子は興南が29―22でコザを破り6連覇、女子は那覇西が30―19でコザを下し制した。男女の優勝、準優勝校は宮崎県で開催される九州大会(2月7~10日)に派遣される。

◆相手ミス誘い、速攻で加点 那覇西、守備で圧力
 女子の那覇西は、高い位置から守りの布陣を敷いて、徹底して圧力をかけた。相手のミスを誘うと、速攻で得点を重ねる狙い通りの展開で、新人戦に続いてコザを破り栄冠を手にした。
 新チームになって、ディフェンスを中心に強化してきた。前に出ての守りは後方に隙をつくる危険性もあるが、後半に足の動きが鈍くなった新人戦の反省から「きつい時も走れるように、走り込みをやってきた」と玉城令也主将。
 足を生かして、ゴール前の広いスペースで積極的なプレーを展開。攻守に機動力を生かしたプレーで、終始リードを保った。左サイドの金城夏海は「GKを見て打つように心掛けた」といい、9得点と活躍。
 一方で、コザの1年生サウスポーにセットプレーから得点を奪われる場面が何度かあったほか、攻撃面での課題も残った。下地保監督は「守り勝ち」と勝因を挙げたが、攻撃面では「試合の状況判断ができていない」と厳しかった。
 玉城主将は「九州はレベルが高いので、今のままでは勝てない。もっと足を使った練習をしていきたい」と、気を引き締めていた。(宮里努)

◆序盤得点集中も後半集中力切れ 興南、連覇にも反省
 男子の興南は序盤に立て続けの得点を挙げてリードを広げ、そのまま逃げ切った。一方的なゲームになるかに見えたが、後半はコザがペースをつかみ、興南は逆転こそ許さなかったものの、差を縮められた。
 黒島宣昭監督は「ディフェンスが機能していなかった。集中力がなく、GKとディフェンスが絡んでいなかった。シュートも単調になっていた」と指摘。
 攻撃の要となるセンターの比嘉栄透も「後半は集中できていなかった。攻撃が消極的になってセットプレーに頼っていた」と反省。
 連覇を懸けて臨む九州大会に向け、黒島誠主将は「雑になったディフェンスをしっかり直して、優勝を目指したい」と話した。

女子決勝 那覇西―コザ 速さのある展開からシュートを打つ那覇西の金城夏海=23日、八重瀬町東風平運動公園体育館(花城太撮影)
男子決勝 興南―コザ ディフェンスをかわしてシュートする興南の比嘉栄透