【本部】沖縄美ら海水族館は27日、同水族館で飼育するオスのジンベエザメ「ジンタ」が、繁殖ができる「性成熟」に達したと発表した。
同水族館によると、飼育下のジンベエザメが性成熟に達したのは世界で初めてという。
同水族館は飼育下でのジンベエザメの繁殖を目指し、10月に水槽内にいた別のオス1匹を海上いけすにいたメス1匹と入れ替え、現在水槽内にはジンタとメス2匹がいる。メスの性成熟にはあと数年かかる見込みだが、今後の繁殖に期待を寄せている。
ジンタは17年余り飼育しており、現在は25~30歳とみられる。
腹びれの内側にある交接器(生殖器)が今夏、急成長したことなどから性成熟したと確認された。性成熟したジンベエザメのオスは自然界でもあまり見られないという。
ジンベエザメは成熟過程や交尾、妊娠期間など繁殖に関する情報が少ないという。同水族館は「保護の観点からも、飼育下で繁殖できることは重要。メス2匹の成熟に向けて飼育を続け、国内外の研究者と共同で繁殖の謎の解明に取り組みたい」としている。