【浦添】住民の健康と繁栄を願う浦添市小湾の伝統行事「アギバーリー道ジュネー」(主催・小湾自治会、小湾郷友会)が3日、同市宮城の小湾自治会館周辺で行われた。
雨が降りしきる中、男性らがどらや掛け声、歌声を響かせながら、ハーリー舟をかたどった山車に乗り込み、集落内の約1キロを練り歩いた。
小湾のアギバーリーは、1915年の大正天皇即位祝賀行事の際、那覇市泊の「地バーリー」を倣って始められ、創意工夫を加え小湾独自の行事として伝承されてきた。途絶えた時期もあったが、昭和50年代に復活、新年行事として1月3日に開催され、今回で7回目を迎えた。
参加者は小湾出身者の共同墓園内の拝所で祈りをささげた後、こぎ手やかね打ち、旗振りらに分かれて山車に乗り込み「サーヒヤ」の掛け声に続き「アギバーリーの歌」を歌い、かいをこぐ勇壮な姿を見せながら、大宮公園までを引き歩いた。
公園では伊祖旗頭とのガーエーや「グーヤーマチ」の演舞などもあった。道ジュネーを見守った儀保宜誠さん(81)は「アギバーリーで新年を迎えたという気がする。若者が頑張っている姿はうれしい。ずっと続けてほしい」とお神酒を片手に笑顔を見せた。