「日本の福祉を沖縄から変える」を理念に、障がい者の就労支援に取り組んでいるアソシア(神谷牧人代表)はこのほど、北谷町にあるカフェ&バー「アソシア」で夜間帯の就労訓練を始めた。
障がい者の就労は日中勤務が多く、飲食店での夜間訓練は全国でも珍しい取り組み。「生活リズムが崩れるのではないか」などの不安の声も上がったが、神谷代表は「人生を決めるのは障がいのある本人。その人の個性や目標に合わせた選択肢を増やしたい」と考え、踏み出した。
夜間訓練では、工賃として最低賃金(時給制)を確保し、より社会に近い実践形式を取っている。神谷代表は「カフェはハードワーク。ここで社会のルールや実力をしっかり身に付け、確かな自信を持って社会に送り出したい」と話す。
調理を担当する訓練生の松田貢侑(こうすけ)さん(22)=沖縄市=は、夜間訓練を始めて1カ月余り。調理から盛り付けまで数々の仕事をこなす。「毎日わくわくしながら仕事をしている。新しいことにチャレンジして達成できた時のうれしさは何にも代えがたい」と瞳を輝かせた。
調理場で楽しそうに料理の盛り付けをする大出(おおいで)恵理香さん(50)=北谷町。日中は体調がすぐれず就労に苦労した経験を持つ。自分のペースに合った夜間訓練を始めて「みんなと一緒に頑張っていこう」と、前向きな気持ちになった。「人に自慢できるすてきな職場で働くことができて、自信につながっている」と笑顔で話した。
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