琉舞は生きがい 楽しんでリハビリ


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「かぎやで風」を踊る(左から)豊浜ヨシ子さんと米須紀子さん=12月20日、沖縄市の「登川の里」

 【沖縄】要介護、支援の認定を受け、リハビリの一環で琉舞を楽しむお年寄りがいる。豊浜ヨシ子さん(87)、米須紀子さん(86)=いずれも沖縄市安慶田=の2人だ。

同市登川の通所介護施設・登川の里(福里悦子施設長)で行事のたびに「かぎやで風」を踊って通所者を喜ばせている。
 豊浜さんは要介護1、米須さんは要支援1の認定を受けている。登川の里で週2回の機能維持を兼ねたレクリエーションを楽しみにしている。
 琉舞を学んだことがある2人はこれまでも施設内で「かぎやで風」を披露してきたが、豊浜さんは3年前に自宅で足を骨折し、沖縄市内の病院に入院。車いすの使用を余儀なくされた。
 「いつかは踊れるようになりたい」という一心で豊浜さんはリハビリに励んだ結果、12月20日の誕生日会で米須さんと共に再び「かぎやで風」を舞うことができた。「踊ることは生きがい。久しぶりに踊って、とてもいい気持ちだった」と満面の笑顔を浮かべる。
 豊浜さんのリハビリを見守ってきた米須さんは3年ぶりのペア復活に「とても前向きに頑張ってきたおかげ。一緒に踊ることができて良かった」と喜ぶ。
 福里施設長は「80代半ばでの骨折は寝た切りにつながる可能性が高い。みんなの前で踊りたいという目標を持って、前向きにリハビリを続けたことが支えになった。介護度・支援度の進行を防ぎ、自立した生活を維持する上でもお年寄りに目標を持ってもらうことは大切だ」と話している。