酒楽しみ妖怪談義 犬塚さん“無駄な雑学”披露


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妖怪について説明する犬塚拓一郎さん(右端)=13日、沖縄市中央のバー「スリー」

 【沖縄】市民大学「コザゲートユニバーシティー」の夜間講座「呑(の)んで忘れる雑学シリーズ」第3段「妖怪がたり千夜」が13日、沖縄市中央のバー「スリー」で開かれた。「呑んで―」は酒を飲みながら日常生活であまり役に立たない話を聞き、無駄な時間を過ごすことを目的とした講座。まちづくりNPO職員で、大学院で妖怪を研究した犬塚拓一郎さん(35)が妖怪について講演した。

 犬塚さんは「妖怪」の定義はかつては奇怪な現象を広く指すものだったが、近年はキャラクターのようなものを想起する人も増えたと説明。一方で「結局、妖怪とは何かという統一された定義はない」としつつ、一説で「妖怪は夕方にだけ出る」と定義付けた人が、“妖怪研究界”から激しい批判を浴びたエピソードも披露した。
 その上で犬塚さんは「ゲゲゲの鬼太郎」で知られる水木しげるさんは、例えばあずきを洗うような奇妙な音や、なぜか壁のようなものにぶつかって前進できない奇妙な現象から「あずき洗い」や「ぬりかべ」などのキャラクターを生み出したと説明。「怪現象を視覚化した」と解説した。