鏡水大根どっしり、収穫始まる きょうテンブス館で販売


社会
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鏡水大根を収穫する新崎實さん=25日、豊見城市内

 沖縄の伝統野菜「鏡水大根」(カガンジデークニ)の収穫作業が、豊見城市内で始まっている。一時は生産が途絶えていた鏡水大根の復活に取り組む新崎實さん(71)=那覇市=の畑では、大きく育った鏡水大根が次々と収穫された。大根は26日に那覇市ぶんかテンブス館前で開かれる「第10回那覇農産物フェアー」で、一般消費者向けに初めて直売される。

 鏡水大根は戦前、字鏡水(かがみず)(今の那覇空港や自衛隊那覇基地周辺)を中心に栽培されていた。だが沖縄戦やその後の土地接収などにより、一時は生産が途絶えていた。新崎さんらが2006年から復活に取り組み始め、12年度は那覇市の支援も受け、生産に力を入れている。
 新崎さんは「今年は台風など天候不順が多く、栽培が難しかった」と振り返るが、「多くの人に味わってもらい、鏡水大根の良さを知ってほしい」と期待を込めた。
 「那覇農産物フェアー」は那覇市内の農家が生産した野菜や花木の直売を行う。数量限定だが青首大根と鏡水大根の食べ比べも行われる予定だ。