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【うるま】昨年3月に廃校になった旧うるま市立伊計小中学校を会場に、1日~11日まで、県内で活躍する作家の作品を集めた趣の異なる二つの展示会が開催される。作品に込める作家の思いを紹介する。
県内で活動する工芸作家の陶器やガラス、木工など、日常生活に取り入れられる雑貨を展示販売する「暮らしにアートin伊計島」。うるま市宮城島で「陶房ギャラリー島色」を営む島袋克史さん(37)は、食器や酒器を中心に約30点を出品する。「島の自然が見せる色を自分なりに表現した」と笑顔で語った。
壺屋焼きの陶工をしている父常栄さんの影響で、陶芸は身近な存在だった島袋さん。県立芸術大学入学後、陶芸を始めた。作品は、白と黒が基本だった。
2009年、宮城島に工房をオープン。海の青やサトウキビの緑、月桃の花のピンクなど、生活にたくさんの色があふれた。「この島にマッチした作品を作りたい」。島袋さんは、海や花を連想させる鮮やかな青や淡い桃色など「島の色」で作品を彩るようになった。
普段は県外の土が主だが、渋い質感を出したいときは宮城島の土を使うこともあるという。島袋さんは「この器を使うことで、島の空気を感じ、食事の時間を豊かに大切に過ごしてくれればうれしい」とほほ笑んだ。