普天満御参詣 10月再現 まちづくり期成会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
琉球国王の普天満御参詣の再現や普天間のまちづくりについて意見を交わす関係者ら=3日、宜野湾市中央公民館

 【宜野湾】宜野湾市の普天間地域の歴史を踏まえながら、今後のまちづくりを考える「今、蘇る琉球国王普天満御参詣 新春特別フォーラム」(普天間門前まちづくり期成会主催)が3日、宜野湾市立中央公民館で開催された。同期成会では10月にも、琉球王国時代の国王による「普天満御参詣(ウサンチー)」の歴史絵巻行列を再現し、地域の活性化につなげようと準備を進めている。

 第1部では普天満宮の新垣義夫宮司が琉球王国時代の「普天満御参詣」について講話した。旧暦9月になると国王や一般の人々が普天満宮を参詣する習慣があったことについて、参詣ルートの普天満宮から浦添間切の沿道に植えられ、戦後間もなくまで残っていた松並木の話も交え説明した。10月の再現では、首里を出発し「普天満参詣道」として、昨年国の史跡に指定された浦添市当山の石畳道を通ることも検討している。
 第2部のパネルディスカッションでは、新垣宮司と同期生会の柏田吉美理事長、宜野湾市企画部の和田敬悟部長の3人がまちづくりをテーマに意見交換した。より多くの人を普天間に呼び込むために、有形無形の文化財の活用などが提案されたほか、会場からは「かつてに比べて普天間地域から食事をする場所が減っている」との指摘や「まちづくりに向けたワークショップをもっとやってほしい」との要望が挙がった。
 新垣宮司は「普天満御参詣もパフォーマンスだけで終わっては活性化にならない。地域の連携を培いながら、みんなでまちづくりを考えるきっかけにしたい」と語った。